2013年11月1日金曜日

世界の金融の中心地ロンドンのシティに、中国マネーのオフショアセンター開設か

10月18日付のWeek in Chinaで「Palatial investments」という記事がありました。イギリスのオズボーン財務省の発言に注目です。


北京の国立博物館は、外国の首脳から中国政府が長年にわたって受け取った贈り物の新しい展示を発表しました。

それは毛沢東に与えられたプレゼントに遡るだけでなく、より最近社長習近平に与えられたものを含め、魅力的な集合体です。

高価で、最も精巧なギフトは、アフリカ独裁者や北朝鮮の金一族から届いています。
が、驚くのは、イギリスからの贈り物です。中でもマーガレット·サッチャーから贈られた、鄧小平に与えられた銀のタバコ入れは機能的で、ダウニング街10番地(英国首相公邸の住所)を模したインク壺は、トニー・ブレアのように風変りです。

しかし、私たちの目を引いた贈り物は、現首相、デビッドキャメロンからのものです。
浮彫の水差しは、まったく創造的でなく、少なくとも高価に見える程度です。
実際、北京とロンドンは緊張関係にありました。見栄えのしない水差しは、両国の外交的不和の象徴しています。

過去2年間の中国と英国政府の間の冷ややかな関係は、より有望なターンを切っているようです。
水差しの代わりに、中国の支持を獲得するためにもっと努力し、実際的な贈り物をするというサインが、ロンドンで先週ありました。

中国人のビザを大幅に緩和し、イギリスへの旅行者やビジネスピープルを奨励されます。英国観光幹部によると、以前のビザ制度では、「犯罪者のように扱われた」と中国人は大いに憤慨していたのです。

この発表の前日に、英財務大臣ジョージ・オズボーンが中国にやってきました。

Financial Timesによると、大蔵大臣は、「中国の銀行のためにレッドカーペットを用意する」と説明した、大胆な新しい指標を発表しました。新たに発表された政策は、 「グローバルな人民元ハブとしてのロンドンの地位を強化するため、規制障壁を打破するというものです。
それは、中国最大の銀行が支店を通じて、あらゆる操作を実行できるようにすることを約束するというものです。
ICBCや中国銀行のような大銀行は、北京に居ながらにして膨大なリソースにアクセスすること許可するということです。

現在、これらの銀行は、資本クッションや流動性バッファーのような分野での厳しい規制の対象であり、子会社がロンドンにおける業務を運営しています。
英国の金融業者は、長い間、ロンドンが中国の通貨のためのオフショアセンターになるという野望をひた隠しにしてきました。
どうやらオズボーン財務省は、これを彼個人のミッションとして漸減し、イギリスの首都がこの役割を逃さないようにしたようです。

大蔵大臣は北京で「中国のような大国は国際通貨を持つべきだ」と発言しました。そしてロンドンでは、外国為替取引のグローバルリーダーとして、中国以外での元の利用を活性化するための論理的な場であると発言しました。
オズボーン財務大臣は、彼の新しいイニシアチブが、中国の大銀行のドアを開けると信じており、中国の投資やビジネスを誘致するためにイギリスが準備している証拠であると、中国の銀行に見られるだろうと考えています。

オズボーン財務省は、北京大学でのスピーチで、「西洋人の中には、中国の成長を見て恐れをなしている人がいます。彼らは世界をケーキのように見ていて、大きなピースを中国がとり、小さなピースを西洋が受け取ると考えています。私は、このような悲観的な見方を拒絶します。我々がケーキを大きくすれば、西洋も恩恵を受けるのです。私は、イギリスは中国の成功に憤慨してほしくないと思っています。私は、中国の成功を祝ってほしいと思っているのです。私は、中国の経済成長に抵抗したくないし、イギリスがそれを共有したいと思います」。

オズボーン財務省は、2015年までに、イギリスと中国の貿易を2倍の1000億ドルにまで拡大したいと発言しました。そのために、2,3の主要な取引相手が彼の中国訪問に同行したのです。
1つは、英国企業や北京建設エンジニアリンググループとの間のパートナーシップで、マンチェスター空港の近くに、800万ポンド、160エーカーの開発を予定しています。さらに重要なもう一つは、フランスのEDFと中国原子力発電グループとが、イギリス国内に1995年以来建設しているあたら数原子力発電所でしょう。

オズボーン財務省に、資本投資を誘致したいボリス・ジョンソン ロンドン市長もまた、同行したのでした。中国人投資家が30億ポンドをロンドンの不動産開発(ロイヤルアルバートドックとナインエルムスの再開発)のために、ポンと出してくれることを応援する何かを彼は持っていました。

最も最近の、ロンドン不動産への中国の進出は、やや物議をかもしました。
上海Zhongrongグループが、8億ドルをかけてクリスタルパレスを再建したいというニュースが、先週届いたからです。億万長者のオーナー、Ni Zhaoxingの野望は、1930年代に焼失したビクトリア朝の鋳鉄とガラスの傑作を復活することであると宣言しました。
ジョンソン市長は、この話を聞いて「"南ロンドンは再び世界クラスの文化の魅力を獲得するだろう」と、大変興奮したと伝わっています。


以下、Ni Zhaoxingと彼のグループの話となりますので、省略します。
詳しくお読みになりたい方は、「Palatial investments」をご覧ください。







2013年9月2日月曜日

薄熙来は権力闘争の敗者、殉教者または犠牲者か?

8月2日付で、「Trying times for Bo」という記事がありましたので、簡約にて紹介したいと思います。
Boとは、今話題の、薄熙来のことです。



1966年7月27日は、中国共産党のための重要な一日でした。しかし、その日の重要性に気付いた人はほとんどいませんでした。

ハーバードの歴史家、 Roderick MacFarquhar は、その朝、劉少奇は、共産党出版物に肯定的な意見を出しただろうと指摘します。

劉の発表は、非常に悪い内容でした。

当時、劉少奇は、中国の首相であり、共産党のナンバー2でした。さらに重要なことには、彼は5年前に、毛沢東の後継者と目されていたことでしょう。劉少奇は、政権の中枢にあり、それは自然な選択でした。劉少奇と毛沢東は、1921年に結成された共産党に、ともに参加し、ともに長征に苦しみ、内戦で蒋介石を倒し、1949年に革命をもたらしたのです。
長征(ちょうせい)は、国民党軍に敗れた紅軍(中国共産党)が、中華ソビエト共和国の中心地であった江西省瑞金を放棄し、1934年から1936年にかけて国民党軍と交戦しながら、1万2500kmを徒歩で続けた移動をいう[1]。「西遷」(せいせん)、「大西遷」ともいう。(Wikipediaより
しかし、より最近になって彼らの関係は緊張していました。
劉少奇は、大躍進によってもたらされた死と破壊を見て、毛沢東とともに落ちていったのです。
大躍進政策(だいやくしんせいさく、繁体字:大躍進、簡体字:大跃进、拼音: dàyuèjìn 、英: Great Leap Forward、1958年 - 1960年)は、中華人民共和国が施行した農業・工業の大増産政策である。毛沢東は数年間で経済的にアメリカ合衆国・イギリスを追い越すことを夢見て実施した。結果は推計2000万人から5000万人[1]の餓死者を出す大失敗に終わり、毛沢東は国家主席の座を追われた。(Wikipediaより
劉少奇は、中国経済を正常に戻そうとしました。毛沢東は、その地位を取り戻そうと、文化大革命を準備していましたが、それは劉少奇の最後、没落を意味していました。

7月28日以降、毛沢東の陰謀は、徐々に敵対的になっていきました。1966年8月の党内のムードは不吉なものでした。劉少奇の活動報告書は、毛沢東の怒りによって中断されました。その直後、劉少奇にたいする、林彪将軍の悪質な非難が現れます(毛沢東の意志によるものと言われています)。林彪は、劉少奇に対する23の告発をたやすくやってのけました。その中のいくつかは、日付をごまかして、1940年代の「日和見的行い」としました。

劉少奇は、降格され、「共産党最大の資本主義者」とレッテルを張られたのです。
1年後、劉は逮捕され、1968年に正式に追放される前には、すべての共産党の記事から、劉少奇に関する事柄が削除されました。

第九回党大会翌年、彼はさらに、 「裏切り者、帝国主義者、現代修正主義者、敵のエージェント」などと非難されました。
紅軍による虐待と、糖尿病や肺炎の薬がもらえないため、劉少奇はその後死亡しました。

中国の大衆にとって、予期しない、壮大な秋でした。
プロパガンダによって、建国の父が、今では悪役になっていました。一般の中国人は混乱しましたが、党の幹部には、何が起こったかは明らかでした。
純粋に、法的な意味で、劉に対する訴訟は存在しませんでした。
劉少奇への粛清は、毛沢東が1960年代初頭に、その権力が弱体化したこと、そしてその権力闘争の必然的な結果でした。

政治はもちろん、残忍なことができますが、一党独裁状態において、成功と失敗は、しばしば明白です。権力闘争に負けるとは、田舎に引きこもり、回顧録を書くという意味ではありません。それはしばしば忘却を意味しています。

必然的に、劉少奇の失脚と、最近の薄熙来の追放とが比較されます。
7月25日、薄熙来は、正式に、公的資金横領と権力の乱用、収賄("非常に大きな額")で起訴されました。
近年の、汚職役人の投獄のなかに、このようなケースは、ほとんどありません。
この事例が重要である点は、薄熙来の父親が、1925年に共産党に入党した「八仙」の一人であり、党の中枢にいた人物の息子であるという、その地位の高さにあります。

薄熙来を忘却のかなたに追いやることは、劉少奇以来の、もっとも敏感な共産党の粛清になります。
確かに、薄熙来が警察に拘束されるまで、多くのひとは、「赤い皇族」という彼のバックグラウンドからみて、彼が転げ落ちることは考えられませんでした。


薄熙来は死刑にできるのか?

これが見方の中心です。
その答えは、彼の妻と、彼の相談役だった王力鈞への判決が参考になるでしょう。彼ら二人は、死刑判決ではありませんでした。

約1年前、薄熙来の妻、谷開来は、イギリス人ビジネスマンのニール・ヘイウッドし殺害の容疑で有罪となりました。彼女は、猶予付き死刑執行を言い渡され、現在は不祥事を起こした党幹部を換金する特殊な刑務所に入れられています。

9月には、王力鈞も刑を言い渡されましたが、逃亡・収賄・法律を利己的目的で曲げたことにより、15年の懲役刑となりました。
前の重慶警察署長も、彼の犯罪について、死刑を言い渡されましたが、彼の元上司に対して有罪を示す証拠を提供することで、より寛大な判決になりました。

薄熙来自身の判決は大きく間近に迫っています。


薄熙来はどのように粛清されたのですか?

劉少奇と同じように、薄熙来の転落は、高度に洗練された事件として証明されています。
昨年の全国人民代表大会で、彼は最後の公的存在を作り出していました。それにともないさまざまな憶測が飛び交い、王が成都の米国領事館に逃げ込んだ後、常任理事会入りの彼のチャンスはなくなりました。
王力鈞はその後逮捕され、薄熙来の行動を調べるために、北京に連行されました。

これら一連の出来事は、アナリストに、冷遇のサインと見られています。
たとえば、薄熙来は、政治局のテレビ会議に参加していない、25人中唯一のメンバーであったと指摘されています。これは、薄熙来にとって悪い前兆でした。
首相時代に、温家宝が「文化大革命の誤り」とした、毛沢東主義キャンペーンの「赤い歌を歌う」を薄熙来が掘り返していたからです。

その後まもなく、薄熙来は、重慶市の党書記のポストから外され、4月9日、組織部門と中央懲戒委員会の両方から自宅を訪問され、汚職容疑で監禁されました。
彼のキャリアの最後は、人民日報によって確認されました。
「薄熙来の行為は、党の規則に違反し、ひどく党と国のイメージを傷つけた。法律上、特権を与えられている市民は存在せず、党は法的な特権を持つ者を許していない。」

中国語では、それが政治的忘却として読まれるのです。

過去15か月間、薄熙来は拘留されています。彼の裁判は、3つの理由で遅れているのです。
行き詰まりの明白な根拠は、政治的なカレンダーそのものです。

この間、中国の指導体制が、習近平に11月に代わり、3月には李克強が首相に就任するという、2つの移行期間がありました。

薄熙来の裁判は政治的な爆発物であり、新しいリーダーたちが、自らの権力基盤が堅固になるまで遅延させたとされます。

第2の理由は薄熙来自身によるものです。
薄熙来は、ハンガーストライキを行っていると噂され、協力的ではないといわれています。
長期間の拘留は、法廷で、薄熙来をすり減らし、より深い悔恨を与える戦略かもしれません。

第3の理由は、彼の判決が、党内の派閥争いを引き起こすかもしれない、というものです。

理論的には、死刑判決の可能性は残されています。
薄熙来の敵にとって、刑務所に収監されるより、確実な復讐といえるでしょう。
それでも、それは残忍で、裏目に出る可能性もあります。
死刑判決によって、怒るグループが党内部にはいるからです。彼らと薄熙来の関係は、家族と血統の意識によっています。
このような環境による、もっとも妥当な結果は、終身刑です。薄熙来は、政治的脅威を失った高齢になれば解放されることもあるでしょう。


なぜ薄熙来には議論の余地があるのか?

彼の支持者は、彼のカリスマ性と大衆性を指摘します。市長として、彼が実行したことは、大きな影響を与えました。最近では、薄熙来は、世界地図上に重慶を置き、急速な経済発展を推進していました。
彼の政策のいくつかは、国内で人気を証明しました。特に、不平等問題の是正のように見える政策は。
重慶は暗黒街のボスをなくし、薄熙来は賞賛を浴び、彼は全国的な有名人になったのです。

その一方で、薄熙来の敵は、彼を危険で病的な自己中心的な人物といいます。彼らは、徐明との汚職取引を指摘し、薄熙来が、文革時代とその騒乱の暗い記憶に戻す、左翼プロパガンダを勇気づけたことを強調します。
市場改革派は、薄熙来が好む、国家主導の資本主義に意義を唱えました。そして、毛沢東時代の3人組の見せしめ裁判と薄熙来への弾圧を比較しても、薄熙来が法律を馬鹿にして軽視していることを弁護士は嫌っていました。

薄熙来の根本的な問題は、彼が中国をリードするように運命づけられていたと彼が信じていることでした。彼の失脚の種は、2002年に開催された、第16回全人代において、薄熙来と習近平が政治局のトップの座を争ったときにさかのぼることができます。習近平が勝利し、2007年には常任委員会に昇格しました。一方、薄熙来は、重慶を指導するために中央から退場したのです。

しかし、もし薄熙来のキャリアを見ようとしていたなら、それは機能していませんでした。薄熙来は、敗北を認めることを拒否し、自らのキャリアアップのために、自らの地位を利用しました。彼は、再度常任委員会への昇格を要求し、ライバル習近平のようになるかのように見えました。

王力鈞の証言から、薄熙来は、南西部の軍司令官に、彼がクーデターを計画していたという乱暴な推測を引き起こすようなことを話していた、といううわさも浮上してきています。

薄熙来の権力闘争は報われませんでした。
習近平の勝利が不動のものとなれば、何年もの孤独な思索の時が待ち受けているかもしれません。元指導者の江沢民は、習近平に彼のサポートを送りました。江沢民は、キッシンジャーとの会談で、「中国のように大きな国では、強くて能力の高いリーダーが求められます。習近平は大変優秀で、才能のある国家指導者です」と。
この発言は、習近平が正しい選択であり、共産党の習近平体制を最終的に確認したことを示唆しています。


告発への反応

香港のサウスチャイナ·モーニング·ポストは、「国家最大のスキャンダル」として、薄熙来が、わいろとして2000万元を受け取ったことで告発されたと書いています。犯罪事件簿ではまた、莫大な金額が記載されていますが、それらは中国の汚職では、まだマイナーなようです。
それにもかかわらず、北京を代表する弁護士は、告発の見通しは暗い、と語っています。「申し立てを見ると、薄熙来は執行猶予付き死刑判決、または終身刑に直面しているようです。法的には、巨額の賄賂は死刑とすることがきますが」。弁護士は「このような政治的なケースでは法律ではなく、当局によって支配されています」と付け加えました。

ウォールストリート·ジャーナルの中国語版のレポートのときは、検閲官はすぐにコメントを削除しました。
同時に、政府のゾンビアカウントは、「薄熙来の起訴は、党による腐敗防止努力の証拠である」かのような、論を持ち出し、明らかにこれに似た感情のメッセージを探しだしていました。
これにもかかわらず、米国の新聞は、薄熙来が犯罪者か殉教者か、犠牲者であるかを熟考している、無修正の議論の多くが広まる前に削除された、と記述しました。

よく知られた法学者、徐新は、weiboにおいて、薄熙来事件は、中国の法体系の勝利ではなく、党によって評決はほぼ決まっている、と書きました。
法の支配(またはその欠如)もweibo上の共通の話題でした。
たとえばあるブロガーは、構成で公平な法律と手続きの正当性なくして、中国に、本当の安定と調和は存在しない、と意見を述べています。
もう一人は、薄熙来の非公開裁判と、公開された英国王チャールズ1世とを比較して、薄熙来の裁判はテレビ放映されないだろうし、一見、疑惑の犯罪が行われた場所とは関係を持たない選択された場所、山東で開催されるのだと書いていました。

中国の政治は、広くネット上で議論されいます。
「彼は権力闘争の敗者です、汚職で解雇された役人は一人もいない」と投稿されていたりします。

カリスマ、薄熙来は、党の結束の前に個人的な野心を置いたのです。それが彼を危険にさらし、最終的には彼の破滅を証明することになるでしょう。





2013年5月17日金曜日

中国人が金相場下落に乗じてゴールドを買占め

金が暴落して、中国ではショーケースが空っぽになるほど、金が売れているのだそうです。

Week in China に「Golden chance」という記事がありましたので、簡約します。


今年はじめ、福建の大物、Wu Duanbiaoは、娘の盛大な結婚式を開いたとき、世間の注目を浴びました。
が、本当のところ、気前の良い持参金が世間の注目を集めました。夫婦は、娘を溺愛する両親から、4つの大きな箱に入った、約1億5000万ドルのゴールドジュエリーを受け取ったのです。

しかし、Wu は、2,3週間結婚式が遅れていたら、と願っているかもしれません。なぜなら、彼はもっと安く、金を買うチャンスがあったかもしれないからです。

金は、長い中国の文化の中で、結婚式の贈り物として、一般的な選択肢となっています。
金相場が、2年半前の水準まで下がったことから、熱心な何百万もの両親が、宝石店に殺到している理由が、これで説明できます。

合計20キロ、600万元相当の金が、わずか2時間以内に売り切れました。

香港でも、宝石店の売上が急上昇しました。
世界最大のジュエリーチェーンの周大福では、来客がうなぎ上りに増えていました。
中国人バイヤーは、中国では金以外の金属が混入していることを心配するため、香港で金を買うことを好みます。

通常、中国のゴールド&シルバー為替協会の商いは、約10億ドルだが、4月19日には128億ドルに達し、22日には、途方もないことに、200億ドルまで上昇しました。1トンもの金の延べ棒が売り切れたのです。
バイヤーは、株式よりも安定した投資として、金を見ています。

しかし、ゴールドジュエリーの原価は、1グラムあたり約350元、金塊の場合は295元なので、投資という観点からは、注意が必要だと指摘されています。

一方、中国やインドからの金の需要は、1週間にわたって記録的な売上になりました。

物理的な金の需要を考慮すると、金相場が急落する可能性は少ないでしょう。
しかし、もし金相場が下がり続けている場合、旺盛な中国人の自家需要でも、中国の金鉱山セクターの価格をあげられそうもありません。

金価格の劇的な変化は、企業の在庫に巨大な圧力を与えていることは否定できません。
在庫を安く販売する現時点では全くストレスはありませんが、金価格への下方圧力がたくさんあるります。これは、金鉱山会社が、実質的に彼らの在庫を値引きせざるを得ないことを意味します。

しかし、紫金鉱業は、生産を下げるつもりはないと言います。紫金の貸借対照表はまた、価格の下方圧力に耐えられると、同社のスポークスマンは言います。
「当社は、生産を削減するのではなく、コストを削減する方法を見つける必要があります。」
実際には、価格の下落は紫金鉱業に買いの機会を提示しているかもしれません。

国有の山東ゴールドが、資金繰りが苦しい鉱山を買収するすることにやや興味を示しています。
大手2社が、西オーストラリアの3つの金鉱山の晩秋を検討しているとも報じられています。


マネーロンダリングとマカオのカジノ、そして中国人VIP

Week in China にマカオのカジノに関する記事「The house is still winning」がありました。

習 近平体制になって、マカオのカジノも、マネーロンダリングの温床になっているとして摘発間近か、という記事が出ていたのですが・・・。
以下、簡略です。


古い中国の諺に「博打と泥棒は隣人」という警句があります。
しかし、Yang Kun の場合は、博打と銀行が、非常に密接な関係にあることを疑わせるものです。

Yangは、中国農業銀行の、元副社長。彼は、不適切な融資をしていたという疑惑で、昨年4月に拘留されました。融資額は3億元で、マカオのカジノでの債務返済のために使われたと思われています。

銀行幹部の多くは、2006年の中国建設銀行社長のZhang Enzhaoの逮捕時に、同時に逮捕されています。
が、Yangは、習近平の汚職撲滅キャンペーンの最大の獲物の一人です。
マカオのカジノが知りたいのは、Yangの事件が、Yangだけのものなのか、それともVIPをターゲットにした逮捕劇の始まりなのか、なのです。

習近平のキャンペーン以来、マカオのギャンブルは鈍化しているのか?

マカオのカジノは、米ネバダ州の昨年の売上高を、今年4月末までで超えてしまっています。
第1四半期において、売上高は、前年同期比14.8%上昇しました。
昨年の賭博収入は380億ドルに達し、ラスベガスの6倍以上の規模に成長しています。

4月の売上高は、確かに対前月比でわずかに減少しましたが、3月の売上高が39.2億ドルという、記録を更新するほどの金額に達したためです。

ほとんどのアナリストが、2013年の売上高は対前年比15%を予測しています。
ホテルの稼働率は95%平均で推移し、テーブルでの平均最低掛け金は600香港ドルに達しており、1年で倍増しています。

だからVIPの取り締まりが行われていないの?

薄熙来とその仲間によってマネーロンダリングが行われており、マカオのジャンケットの複数のボスを含む、薄熙来とその周辺が逮捕されるのではないか、という疑惑が報じられて以来、VIP取締りの噂が出回っています。
この疑惑は、Yangに対する訴追にもリンクされるかも知れません。

しかし、12か月前、習近平新体制の発表前から、投資家のムードはマカオのカジノに対して慎重なものに変化していました。

その後、昨年11月に、習近平が、廃棄物や公害対策、官僚の汚職撲滅などに注力すると発表しましたが、マカオは、具体的には言及されませんでした。しかし匿名の情報源からの2月の情報によると、実はマカオの取り締まりも言及される予定だったようです。
このニュースは、マカオのカジノ株を即時下落させました。

ターゲットVIPは誰なのか?

HSBCによると、最大で30万人が、マカオのVIPギャンブラーということです。彼らは、マカオに行くたびに、1万ドルから2000万ドルを費やしており、今年の売上高の65%が彼らの貢献によるものです。

昨年マカオにやってきた2800万人のうち、少ない割合であるにもかかわらず、昨年VIPギャンブラーは、260億ドル以上をつぎ込んでいるのです。
そして、VIPのほとんどが中国からやってきているのです。

ギャンブラーは、マカオのジャンケットの保証で掛け金を借り、中国に戻ってから6週間以内、エージェントに返済するという仕組みです。

中国人は、出国時に2万元しか持ち出せず、外貨に換えることができるのは毎年5万ドルまで、と規制されているため、この種の財政支援が不可欠なのです。

北京政府はマカオでギャンブルしにくくしたいのか

中国当局は、これらのギャンブラーの多くは不正に得た現金で遊んでいることを痛感しています。
しかし、マカオは独自の法律だけでなく、自由兌換通貨を持っています。
北京政府は、国境を越えて、深く踏みこむことに消極的なのです。

Jorge Godinho、マカオ大学教授がAmerican Lawyer magazineに語ったところによると、「あなたがネバダ州でカジノを経営し、ほとんどの客がカリフォルニア州からやってきていると想像してみてください。そして、そこに国境があり、自由に移動できない人々と、自由に移動できないお金があるものと想像してみてください。あなたは、合法的にカリフォルニアで借金を集めることができないのです。これは、非常に奇妙な法的状況なのです。」

「中国政府が浪費されている資産に、これ以上関心を持たれるのは心配です」とカジノ経営者は語ります。「政府にとって、ギャンブルに使われるだけでなく、企業や工場に消費されるお金なのです。」

最近マカオの中国代表となった李康は、中国共産党、中央委員会の規律検査メンバーであり、メンバー間の汚職を根絶するという使命を帯びています。
彼の送致は、中国の資本規制をかわしてマカオに資金を送っている個人の富裕層のマネーロンダリングをターゲットにしているものと考えられます。

ジャンケットエージェントがプレイするギャンブラーにお金を進めるかもしれないのと同じように、こっそり国外でお金を得たい政府関係者やビジネスマンは、国内のエージェントに現金を渡し、それがマカオでのチップにアクセスすることができるのです。
それから、彼らは、一晩か二晩、バカラで遊び、手元のチップは外国通貨で現金化するか、オフショアに資金を転送します。

中国の将来について神経質になっている人々にとって、マカオのカジノは、資本逃避にもっとも便利な装置のひとつなのです。
毎年2020億ドルが、違法にマカオを通して送金されていると言われています。

VIP遊びは減っているのか

実際には、VIPの売上高は、3月までの第1四半期は毎年25%で急上昇しています。

マスマーケット(ここでは普通のギャンブラー)の売上は、第1四半期の約1/3まで上昇してきており、34.4億ドル、32.2%を占めています。2012年は29.1%、2011年は27.3%なので、年々増えています。

VIPギャンブラーは予見可能な将来の売上の大半を寄付しているにも関わらず、マカオの政治的ボスは、より多様なゲーム業界になることを計画しています。
実際、カジノのボスはパーセンテージが下がったとしても気にしないでしょう。
100香港ドルごとに2.85香港ドルが、ジャンケットに手数料として流れます。
マスマーケットの売上は少ないにも関わらず、償却前利益の半分以上が、マスマーケットによるものなのです。

マスマーケットギャンブラーの需要は、経済成長の変動(と政治的なムード)とはさほど関係がありません。
中国人の大半はマカオに行ったことがありません。このことは、巨大な未開発の群衆がまだまだ存在することを示唆しています。

一部のアナリストは、将来的には、VIPの売上は小さくなり、VIPの売上に頼るカジノはなくなるだろうとみています。

とはいえ、はじめから、少なくとも75ドルを賭けるような顧客と比較すれば、マスマーケットはほとんど雑魚のようなものです。
カジノのボスは、「プレミアムマス」ビジネスの成長、すなわち258ドルから390ドルの間で最小の賭けをする顧客、に特に興奮しているように見えます。
これらのプレイヤーは、非公式の融資を必要としており、彼らは、デビットカードやクレジットカードで高価な品物を購入して質入れすることに頼っています。「商品を売ってくれれば、すぐに香港ドルかマカオパタカをキャッシュで渡すよ」と、質屋の店員はブルームバーグに語っています。質屋は10%の手数料を取って、現金に変えるのです。

VIPシェアが低下する意味とは?

問題は、VIPの売上が、いまだにかなり強いという点にあります。

そして、マカオは中国の隣にあり、中国人VIPへのチャネルがかなり以前から確立していて、中国人にしてみれば、マカオでギャンブルできるのは簡単なことである点です。

そして、マカオは、プレイヤーに保証をつけることができ、その保証に関する情報を収集する能力を持っているのです。

マカオ以外には、中国人のVIPを引き付けることはできません。実際、通貨の兌換性において、マカオは、まったく異なる政策となる可能性があります。

国務院は、人民元の完全兌換性の運用計画を発表し、2013年末までに、個人による国外投資のための包括的なチャネルを導入することを約束しました。
もし中国人富裕層が、自らの資産をオフショアに移動できるようになれば、マカオは、重要顧客を失うようになるかもしれません。




2013年4月12日金曜日

北京に世界最大の文化保税倉庫

先日、当社に中国から、新しいビジネス拠点となるかもしれない情報がもたらされました。

北京市の北京天竺総合保税区に位置する国家対外文化貿易基地、がそれで、同基地を運営すいる北京歌華文化発展集団は、欧州の協力企業とともに世界最大規模の文化保税倉庫を建設しました。

芸術品の保管、輸送、取引などで、より専門的なサービスを提供できるようになったことを示すことが目的です。

拠点には3つの機能エリアがあり、その一つである企業集積中心エリアが完成し、すでに利用が開始しています。残りの展示取引センターと倉庫貯蔵物流エリアも近い将来、運用が開始される予定です。

この企業集積エリアに、3か月間、低価格でショールームを持つことができるのです。

詳しい情報は、info@moon-cake.asia までお問い合わせ下さい。


ちなみに、文化保税倉庫、というのは、美術品取引には欠かせないもののようです。
ご興味がある方は、こちらもご覧になってください。

http://www.swissinfo.ch/jpn/detail/content.html?cid=33130690


2013年4月11日木曜日

マカオのカジノが脅威に直面

Week in China にまたまた面白い記事を発見しました。
Dicey times ahead?」という、カジノにまつわる記事です。

以下、簡約です。


金門島と馬祖島は1950年代に国際的な注目を集めました。
中国本土の海岸からほんの数マイル離れたこの2島は、台湾と中国の外交問題の中心地でした。

しかし半世紀たって、馬祖島は、どこかギャンブルのできるところはないかと探している中国富裕層をうけいれようとしています。

米国のゲーム会社ウェイドナーリゾーツは、馬祖島に対して、海峡を隔てたカジノとしての将来を示しています。
ホテルは中国側、福州に建築し、短時間ボートを利用して対岸のカジノに乗り付ける計画です。
されに、既に島民からは、カジノ建設計画の承認は取っています。

まだ計画の早い段階ですが、マカオを揺るがすことは間違いありません。

近年では、マカオは、多くのアジア諸国、マリーナベイサンズを持つシンガポールなど - からの高まる圧力に直面しています。

カジノに進出するアジア各国は、マカオのカジノ収入を吸い上げる場所となっているためです。2012年は、380億ドルが流出していると考えられています。

外国の圧力にもかかわらず、マカオが常にギャンブルが合法であった、中国の一部であることは侮れません。それが、脅威にさらされていないかのように見せているにすぎません。

変化の最初の兆候は、Jestersとして知られているカジノのバーで発生しています。
海南島にあるマングローブツリーリゾートワールドのバーには、現在、 "派手なシャンデリア、巨大なルーレット盤のように見えるように作った天井"の下に、50のゲームテーブルを持っています。

客は、500元のチケットを買うことは許されていますが、お金を賭けることは許されていません。それらのチケットは、ゲームの後に、iPadsやスーツケースなに交換します。

このリゾートホテルは、北京のコングロマリット、アンタイオスの社長 Zhang Baoquan のものですが、中国本土でのギャンブルの合法化について、彼は楽観的な見通しを持っています。

政府は、マングローブリゾートの動向を意識しているというサインでしょうが、このプロジェクトの70%は、中国国家開発銀行が拠出しているのです。

マカオへの脅威は、外部からだけではありません。
習近平の不正行為対策のキャンペーンにも包囲される可能性もあるのです。

そのターゲットは、視察旅行オペレーターです。彼らは、中国の厳しい規制を潜り抜け、個人が中国から持ち出せる金額を増やせるように、信用を供与するビジネスを行っているためです。

なぜなら、視察旅行が、公的資本規制を回避して、マカオを通じてマネーロンダリングを容易にしているという長年の疑惑があるからです。
非公式のお金の流出ルートとして、よく使い込まれているのがマカオであり、汚職撲滅運動の最も明白な場所になっているのです。

ひそかに視察旅行反対運動が起こっている兆しがあります。

昨年末、大金をかける顧客の信用を拡大するビジネスに従事している何十人もがマカオのカジノで拘束されました。
この事件は、不祥事を起こした政治家、薄熙来 との関係があるかもしれないと憶測されているのです。





2013年4月10日水曜日

中国コスメ業界はオンライン価格競争が激化

Week in China に「Not making-up」という記事がありました。
中国では、コスメ業界が、中国ならではの偽物疑惑で、大変なことになっているようです。以下、簡約です。


今年2月、フランスの化粧品チェーン、セフォラは、中国で最大の旗艦店をオープンしました。 54000平方フィート、5階建のビルは、上海の南京路に位置しています。
2フロアを小売スペース、トレーニングアカデミーとし、別の2フロアをセフォラ中国の新本社にしています。

しかしこのオープンにもかかわらず、セフォラは、中国での競争に苦慮しています。
同社は最近、香水や落ち込んだ他の化粧品のセール後に店舗の一部を閉鎖しました。
その理由は?
買い物客はサンプル品をセフォラでもらい、次にJumei.comとLefeng.comようなインターネット小売業者からそれらを購入するためです。

化粧品やシャンプーなど、パーソナルケア製品は、店頭での購入が減少し続けています。

市場調査会社ユーロモニターによると、化粧品の購入の割合は、オンラインで2010年の4%から2011年には9%に増加しています。この増加は店頭購入から移行したものです。
調査会社は、中国のオンライン化粧品の売り上げが、2012年に37.2億元から、2015年までに120億元(193.4億USドル)に達すると予測しています。

オンライン化粧品小売業者は、大幅な値引きと幅広いブランドを販売することで、中国で速やかにシェアを獲得しています。

例えば、化粧品サイトJumeiは、ディオール、ランコムなどの約45のハイエンド化粧品ブランドを最大15%の割引価格で販売しています。同社は2012年に売上高が2.5億元に達しており、今年は10億元に達するものと期待しています。

「直接販売と百貨店は時代遅れだ」と、陳王、Jumei.comの最高経営責任者(CEO)、は語っています。

しかし、化粧品のウェブサイト間の競争も激化しています。
最近、2大コマースサイトが、買い物客を誘致するための価格戦争を激化させました。
2月下旬にそれは始まり、Lefeng.com では、300品目以上の商品を70%オフで販売しました。同社は、1日で、122万元の販売を記録しました。

負けじと、Jumei.comは、3月1日に3日間の "オープン記念セール"を開始しました。
サイトが、最初の日の大半を停止していたにもかかわらず(ハッカー攻撃による)、同社は販売期間中に、1億元の売上を記録したと主張しています。

オンライン価格戦争は、すぐに言葉の戦争にエスカレートします。
Jumei.comの陳は、彼個人のWeiboで、なぜLefeng.comがハッキング攻撃にあったのかをほのめかしました。
さらに深刻なのは、Jumei.com の元従業員と名乗る人物が、サイトが販売した製品の90%は偽物であった​​ことをブログに書いていることです。
Jumei.com は、すべての製品は本物であると声明を出すことで対応しました。(ブログに書き込んだ人物は、その後、悪評を広めたことで逮捕されました)。

「紛争の根本原因は、ある程度の規模に成長した2つのサイトが、ともに化粧品を売っていることにあります。ディストリビューション、プロモーション、その他のリソースを使って争うことは避けられないのです」と、Jumei.comの元副社長は言います。

「競争優位性を求めて卑怯な策略を用いることは裏目に出るでしょう」と、広州の弁護士は言います。
2大化粧品サイトのふざけた態度は、結局のところ、彼らの業界全体を傷つけることになるためです。
結局のところ、消費者は、どんなサイトで購入しようと、ネットで購入した製品が偽物かもしれないことを心配することになります。

興味深いことに、これは貴重な機会をセフォラに与えました。
セフォラは、ウォール·ストリート·ジャーナル紙に、今年中に中国の消費者のための新しいウェブサイトを立ち上げると発言しました。
このサイトでは、商品について消費者教育を行い、セフォラが販売する商品はすべて本物であるから、割増料金(他より高い)を支払うべきであると説得するものとなります。


2013年3月29日金曜日

2極化する中国の不動産市場

Week in China に「Trouble on the home front」という中国の不動産に関する記事がありました。

どうも不動産取得に関して、いろいろと法制度が変わったようです。不動産バブル再燃、というサブタイトルもあります。
以下、簡約です。


結婚して2週間後に離婚すると、性急な決断を迫られるかもしれません。しかし、ある中国のカップルにとっては、非常に計算された動きでした。

Wang Ying と Du Bibo の夫妻は、住宅取得のために融資を申請するために銀行に行った時のこと、彼らは新しい法律を教えてもらい、その足で、彼らは離婚申請に来たのでした。

離婚申請に役所に来ていたのは、Wang Ying と Du Bibo だけではありませんでした。政府が不動産バブルを冷やすために用意した法律のために、早く離婚しようとしている人々が、役所を取り囲んでいたのです。

離婚担当者は、新しい法律のために離婚するとは言わないように、Wang にアドバイスしました。
そこで彼らは、性格の不一致、という理由を申し述べたのでした。

ではなぜ離婚?
これは、新しいルールの抜け穴を悪用するエレガントな策略なのです。

Wang Ying と Du Bibo の場合、既に Du が北京にマンションを所有していました。
新しい法律は、初めての買い手と売り手には適用されません。ですから、一度離婚し、Wang は上海で彼らの希望する新しいマンションを購入することができますし、その後で、彼らは再婚すればよいのです。


新基準とは?

国務院は、住宅販売の20%のキャピタルゲイン税を徴収することを決定しました。
しかし、それだけではありませんでした。
不動産価格が急上昇している都市において、その勢いをくじくために、高額な頭金を必須とすることと、2軒目の購入制限が導入されるのです。

温家宝が在任中は、不動産価格が上昇していたため、彼の退任前のたった2日前に、この動きが出てきました。温家宝は、しばしば、住宅価格を手頃なものにすると発言しており、この新基準は、彼の最後のチャンスだったのです。

新しいルールが公表されてた翌日、売り手は、販売のために暴走するかもしれませんでした。
Sina Property によると、販売会社の人間が、天津で書類を手に、一晩中列をなしていました。同様に上海では、何百人もの住宅所有者が、権利証書を手に手に持って、住宅を売り抜けようと当局に押し寄せました。


新しい出発?それとも前以上?

上海証券ニュースは、引き締め策のほとんどが目新しいものではないと報じています。
実際には、20%のキャピタルゲイン税は、2011年には早くも制定されましたが、ほとんど実効力がありませんでした。
最新の発表では、この時期に実施されている中では大きな可能性があるとしても、古い政策の焼き直しでしかありません。

しかし、この通達は、業界筋に驚かれました。この発表は、非常に重要、かつ、期待されると、業界の一人は語っています。「我々は、不動産セクターが高価格であるため、ハイリスクゾーンに立たされています。そして今回の通達は、他のセクターにも波及していくでしょう」。

政府は、いつ、どのように新たな施策が実施されるかの詳細を公表していません。
例えば、国有銀行の地方支店のマネージャーは、高い頭金も、2軒目の購入ローンの金利をあげることも、まだ公式に知らされていません。


誰が価格上昇を心配しているのか?

多くの住宅購入者は等しく、彼らの購入が完了していることを切望しています。
なぜなら、彼らは、自称買い手に新税の一部がコストとして転嫁され、価格が上昇することを懸念しているからです。

買い手は、2軒目マーケットから、新税のかからない1軒目に、自らの注意をシフトしています。
新税導入のベネフィットは、Weiboに書き込まれた「この新ルールは、不動産業者を助けるために造られたんじゃないの?」に代表されているのではないでしょうか。

2007年、深圳近くの工業都市、東莞において、2軒目の取引には、20%の個人所得税を課すこととする、不動産投機を取り締まるための同様のプログラムを開始しました。その結果、税の一部が購入者に転嫁され、不動産価格が上昇したのです。

人民日報がおこなった調査によると、大多数が、新税導入による不動産価格の下落はない、という回答が最も多かったのです。10.2%は、新税によって価格が抑えられない、29.4%は、転売価格が上昇する、14.2%は、住宅価格はもっと上昇する、と回答しています。

Weibo上では、新たな取り締まりは広く批判されました。
人気ブロガーや不動産王のRen Zhiquang は、金利上昇も、頭金の増額も、どちらも有産階級から金を盗むようなものだ、と言っています。
一方、もう一人の不動産王の Pan Shiyi は、税金を払うことへのためらいが供給を制限することになるだろうが、新政策が、2軒目マーケットの価格上昇を促すだろう、と言っています。


対策は一様に適用されるのでしょうか?

済南日報は、「規制は柔軟性の余地を残しているが、短命でありと矛盾をはらむ傾向があります。そしてたいていの場合、彼らは強く動きだし、迅速に立ち消えになります。明らかに、これは、実質的な影響力を不動産市場に与えることは困難であることを示しています」。

具体的には、地方政府が、新たなルールを実装することに消極的になると考えています。
2010年に、中央政府は、複数の都市に対して、今回と同様の固定資産税導入を奨励しましたが、広範な抵抗に直面したのです。唯一、上海と重慶だけが、この通達を実行したにすぎません。

実際には、温家宝の首相の任期中に、不動産コントロールに関して、少なくとも9つの政策が発表されました。しかし、不動産価格は上がり続け、数多くの政策にたいして疑問視されました。

不動産調査会社の Yin Bocheng は、「根本的な矛盾があります。それは、中央政府が規制を望んでいる一方で、地方政府は、彼らに収益をもたらす、より高い住宅価格を望んでいるからです」。


もう一つのバブルが今

現実には、不動産セクターは、分裂の過程にあります。
上海や北京のような第1級の都市では、中間所得層のための住宅不足に苦しんでおり、しかし、多くの第3級、第4級の都市は、ますます供給過剰に苦しんでいるのです。

ショールームはガラガラ、開発業者はすでにコスト削減に入っているため、最新の対策が、余剰供給と都市の問題を悪化させる可能性があります。
The Economic Observer は、遼寧省の第3級の沿岸都市、営口では、42の主要なプロジェクトによって、1400万平方メートルの居住空間を市場にリリースする予定であり、似たような状況にあると報じています。

同紙はまた、第4級の都市は、さらなる危険にさらされていると警告します。
既存の購入制限が、地元政府による優遇政策と安い土地を提供される小さい、内陸部の都市に、多くの開発者は再注目しています。しかし、これらの都市の多くはまた、住民が仕事を求めて、国内の富裕な都市へ移動するという、人口流出を伴っています。
その結果、販売見通しは少なくなり、多くの売れ残り在庫の山となります。

本誌は既に、明らかに供給過剰の最悪の事例である、全く住民がいない"幽霊都市"について報じています。
地方都市それぞれには、国家の一貫性がないため、不動産市場は、上海や広州を事例に論じても意味がありません。

中国不動産の"バブル"の定義となると、同様の混乱があるのです。


デベロッパーは困難に直面するか?

驚くことではありませんが、新基準の発表翌日、不動産株は10%以上下落し、取引停止となりました。上海の不動産価格は9.3%下落し、2008年以来の損失を出しました。

それは過剰反応だったかもしれません。前述したように、新築住宅販売には、新税は含まれていないからです。また、デベロッパーは、厳しい時代の到来を予測し、財務強化を行っていました。

中国の都市人口は、この10年間で、2億人増加すると予測されています。いいかえると、年に流入する移住者のために、毎年1000万戸を供給しなければならない、ということです。このような傾向と同様に、マネーサプライ(前年比15%増)のさらなる拡大は、強気の市場見通しとなっているのです。

中国は、2つの速度の不動産市場を持っています。
大都市では上昇し、中小都市では下落しています。一言で中国の不動産市場は語ることができません。中国は新たな分岐を迎えているのです。


2013年3月27日水曜日

中国人富裕層が海外移民に走る理由

Week in China に「The visa run」という記事がありました。
中国人富裕層が、ついに国を捨て海外移住に走っている、という内容です。
このブログでは、すでに紹介していますが、公開メディアに掲載されるというのは、なかなかありません。
以下、簡約です。


1857年1月、南オーストラリアの浜辺(Robeという町)で、ある騒動があったことが記録されています。それによると、当時、その町の銀行で働いていた男性が、「すべて中国人の男だ。全員、月と見分けがつかない平らな顔と、豚の尻尾のようなおさげを下げている!」と書き残しています。

Robeは、中国人満載の客船を歓迎しませんでした。
当地で起きていたゴールドラッシュにあやかろうとやってきていた中国人労働者の移民を阻止するために、近隣の職員は、35日間におよぶ香港からの渡航費よりも高い、入国税を徴収しました。
そこで中国人は、課税を避けるために、250マイル先のBendigoとBallaratに上陸しました。

昨今の中国人移民は、オーストラリア永住権へ、高速トラックアクセスを約束されているようなものです。レッドカーペット待遇とまではいきませんが、移住者としては別の種類扱いになっています。自らの運命を切り開けるのであれば、オーストラリアに投資することなど、安いものです。

他の国々も歩調を合わせて、中国人移民を誘い出すことが広く行われています。

中国人富裕層は、毒性のスモッグ、毒が流れる河川、汚染された食物にうんざりして、海外に委譲したいと訴えます。そして、彼らが投資する財産目当てに、先進国は移民誘致競争をしています。


どんな投資ビザがあるのか?

多くの政府は、指定された金額を投資すれば、国籍を問わず、それぞれの国に住み、働く権利を認めています。ほとんどの場合、一定期間を過ぎると永住権を獲得できます。

二重国籍は、中国の法律では違法であるため、居住権は、ほとんどの中国人にとっては理想的なオプションです。ビジネスパーソンにとって、自国でビジネス活動をする権利を審判せずに、市民権を保持することが許される永住権が最適です。

ビザプログラムは2つグループに分けることができます。
ひとつは主にヨーロッパで提供されている、不動産にフォーカスしたものです。
ポルトガルでは、不動産に40万ユーロ投資したい人なら誰でも、居住証明書が交付されます。たとえば、アイルインドでは50万ユーロを投資した人すべてに居住権が与えられます。キプロスでは30万ユーロ以上、不動産バブル崩壊で最も苦しんでいるスペインでは、最も安い16万ユーロを検討しています。

これらは、ビザ付きの不動産投げ売りのようなスキームを作り出しています。
香港のビザ・エージェンシー社長のWinner Xingは、今年中にヨーロッパ各国は、更なる値下げをしてくるだろうと予測しています。「2013年を振りかえったとき、海外移住の年、と記憶されるでしょう」。

すでにキプロスの不動産業者は、中国人ビジネスに依存しているとの報告もあります。
英国新聞「ガーディアン」が2月に報じたところによると、1月の不動産売買は対前年比53%、今年はかつてないほどに悪い年になると示唆しています。しかし何百人もの中国人バイヤーは、ほんの数少ない明るい話題となっていて、中国人デベロッパーが、住宅建設のために列をなしているという憶測もあります。

その他の国々では、異なる取組、地元企業に投資することを提案するなど、をしています。
英国は100万ポンド、シンガポールは100万シンガポールドル以上の投資を要求しています。
ニュージーランドでは2つの仕組みがあります。一つは、英語テストと150万ニュージーランドドルの投資。もう一つは、英語テスト無しで1000万ニュージーランドドルの投資です。
米国EB-5プログラムは、少なくとも新規事業で100万ドル投資するか、高失業率地域において既存事業へ50万ドルを投資した者にビザを提供しており、年間1万人を超えています。この投資では、少なくとも10人の労働者を2年間雇用しなければなりません。

オーストラリアでは、昨年11月に、Significant Investor Visa (SIV)が発行され、不動産を買っただけではビザを与えないことになりました。
中国人が在留資格と得たいなら、オーストラリアに拠点を置く民間企業、国債または国内の投資ファンドに投資しなければなりません。

キャンペラの政策では、むしろ、不動産セクターを下支えするよりも、中国との深い取引関係のほうが、ビジネスと雇用を生み出すとしています。これが、オーストラリアにとって、中国の成長ストーリーとつながる、一つの方法だと言う人もいます。

そのプログラムでは、年齢制限なし、英語が話せなくても良く、家族全員が居住権を得られるのです。しかし、ヨーロッパに比べれば、最小でも500万オーストリアドルの投資は、かなり高価に見えます。しかし、選挙権を除けば、永住権を取得でき、それによって健康保険制度や教育を受けることも可能となり、法制度によって守られるのです。



どうして中国がターゲットなの?

技術的には、ビザは全ての国籍に適用されています。
中国人が移住希望者の上位にいることがヒントになります。
この制度に興味を持つ裕福な中国人がかなりの数に上っているからです。
しかも、受入国は、彼らに手を差し伸べるよう努力しています。
たとえばキプロスでは、より多くのビジネスをもたらすために、中国人ごのみのお祭り騒ぎになっています。

オーストラリア人は、中国人の本能に訴えかける、実証済みの手段を選んでいます。
「永住ビザのスキームが888で付番されているのは偶然の一致ですか?」
中国人にとって、888は富を象徴する数字ですから、政府が明確にメッセージを送っているとしか考えられません。

オーストラリアでは、早くから投資ビザ制度を使って中国人が移民してきており、全体の60%を占めています。

カナダも似たようなストーリーをたどっています。
それは中国人が、過去3年間で投資移民の75%を占めています。

依然として、中国人にとって最高の移民先は米国で、2011年には、投資プログラムを利用して3,340のビザが出されています。


なぜ中国人は欲しいの?

関連した調査では、彼らは彼らの子供のためのより良い教育、息をするその家族のためのきれいな空気、そして食べるためのより安全な食品を求めるため、と最も多くが回答しています。

多くの海外移住者が、移住するモチベーションを完全に持ち得ているかというと、それは疑問です。
しばしばそれは、資産を海外に移したいということであって、旅行用バッグを送りたい、ということではないのです。

明らかに、ニュージーランド、オーストラリア、カナダのような場所でのライフスタイルは魅力的です。
しかし、中国は新体制になって、資産を安全に国境の外に出せる保証がなくなっています。

言うまでもないことですが、海外居住を希望する人の多くは富裕層であり、これまで説明してきたような事例が、中国のメディアでも頻繁に紹介されています。

先月発表された、the Centre for China & Globalisationとthe Beijing Institute of Technology School of Lawとが共同で行った、100百元以上の個人資産を持つ富裕層を対象とした調査では、27%がすでに外国の永住権を取得しており、47%が検討中であるという。

中国当局は、資産流出は経済成長を妨げる、としています。しかし、過去3年間に、海外の永住権を取得するために流出した資産は、少なくとも150億ドルに上っています。

中国の民間経済は、中国の国内総生産(GDP)の60%以上にあたり、それが労働者の大半を吸収しています。民間企業の所有者が自分の資本で移住する場合、それは国内労働市場の縮小を意味するのです。

もちろん、中国の法律では、一人当たり年間50,000ドルを限度に、外貨の持ち出しを禁止しています。企業の場合、ビジネス目的、たとえば輸入のための支払や、当局が許可した投資などは、この限りではありません。

穴だらけで、大言壮語の資本規制に証拠を提出するのと同じくらい、中国から資金を取り出すことに疑問を呈しています。

他の灰色領域として、投資家が、彼らの富が合法的に得たことを証明することができなければならない規定もありますが、それをどのように取り締まるのかは不明なのです。

投資ビザプログラムの推進役を探している段階の企業は、オーストラリアに到着した段階では、直接自分に関係があるとは思っていません。しかしいずれは、資本が容易に、しかも十分に、中国の国境を越えられる方法を見つけられます。マカオのカジノが証拠です。


London calling?

不動産会社は、すでに海外移住の波のトップに達しています。
Global Entrepreneurは、英国系デベロッパーのBarrattが昨年、北京にオフィスを開設し、2012年の売上の7%が中国人バイヤー向けであったと報告しています。同誌によると、 Barrattは、中国人にもっと英国の住宅を売却することを計画しているのだそうです。

The Berkeley Groupは、2010年に中国市場をターゲットにし始め、これまでに中国人バイヤーにロンドン市内の700件を販売しています。

China Business Timesは、同様の傾向が米国にも見られると指摘します。
Sotheby’s American real estate の幹部によると、3年前は中国人顧客は12%でしたが、昨年は20%に上昇しています。現在では、顧客の1/3が中国人です。
サザビーズの調査によると、購入者の43%が、移民のために購入していると回答しています。


ビザの申し出にもかかわらず・・・?

本誌では以前、中国系ビジネスマンGao Ping逮捕のニュースを取り上げました。
この事件によって、スペインマスコミに中国人禍が巻き起こりました。彼はすでに保釈されており、彼と一緒に逮捕された20人の中国人は、当局によって法的措置を取られています。

しかしこの身柄拘束によって、中国メディアでは辛辣な話題として取り上げられ、スペインに中国資本を移すことを話しづらくなってしまったのです。

The Guangzhou Dailyは、スペイン政府が、「市民権には現金」政策を紹介しているのは、外国の金を吸い取ることが目的であることを、我々は明らかにしなければならない、と警告しています。


受入国は中国人の大挙を歓迎しているのか?

ロイターは、スペインには百万単位の空き物件があると推定しています。理論的には中国人がそれらに飛びつけは、物件価格が高騰する可能性もあるのです。

ビザプログラムにおいて重要なことは、中国からの資本流入であり、人の流入ではありません。
彼らは、移民数を少なくするために、定数を設けたりしているのです。
たとえば、オーストラリア当局は、今年、大幅な投資ビザプログラムのためだけに700件を確保しています。

たとえ投資家ビザが許可された場合であっても、中国人はしばしば永住しないことを選択します。つまり、中国人にとって、永住権は、何か事が起こってぐらぐらしているときの、ボルトの役目をしているのです。それまでは、ビザ取得者は、どこにでも住めるくらいの富をためるために、中国でビジネス活動を行い、中国に住む傾向があります。

受入国もそれを承知していて、新しい住民の最低滞在期間を設けているのです。
ポルトガルでは初年度は7日間、2年目以降は14日間の滞在で十分です。キプロスでは、初年度はわずか1日だけ、2年目以降もたった1週間で良いのです。

オーストラリアの投資ビザの取得者は、永住権が付く前の4年間は、各年40日間と、少し長く滞在する必要があります。しかし、それでも、かつての最小期間よりも大幅に短いのです。

China Business Timesは、100万ドル以上の純資産を所有する者のなかで、270万ドル周辺の者が、次年度以降、海外移住するだろうと予測しています。

逆説的に言えば、中国の富豪は、どこにも行くわけではないことを、断固として明確にしています。WahahaのZong Qinghouは、「私は外国語に慣れていないですし、外国の食べ物に慣れていないので、私は他のどの国にも移住しません。私は中国でビジネスしているし、良い生活を送っているのです」。


2013年3月13日水曜日

中国アパレル業界を暴く

香港貿易発展局が発信する記事に「Uncovering China Wear」という、少し挑発的なものがありました。面白そうなので、以下に紹介します。



グローバルな衣料市場の見通しは不揃いで、引き上げ不能のように見えます。キープレーヤーは中国市場であり、ヨーロッパやアメリカ、日本は巻き返しに必死です。

弱い労働市場と政府の租税政策は、この伝統的に強力なセクターにおいて、消費者に大きな制約を与えています。しかし新興市場は助け舟に乗っています。高い生活水準の層が、ショップに一層の品質とスタイルを求めるようになっているためです。

中国は、この業界ではメイン市場と位置付けられています。
先見の明のある香港の衣料メーカーは、何年も前から中国市場に入り、既に足場を固め、評判もとっています。多くの香港ブランドが広く認知され、本土の消費者に受け入れられ、需要増加を構築できています。

香港貿易発展局は、2001年、2002年および2008年本土衣服消費に関する調査を実施しました。
さらに昨年、中国の13都市において、消費者パターンを理解し、香港ブランドの優位性についても調査しています。今年の第一四半期に調査対象とした13都市は南京、上海、杭州、ハルビン、瀋陽、北京、天津、大連、武漢、成都、重慶、広州、西安です。
調査対象都市に、2年以上居住している3250人の消費者に対してインタビューを行い、過去12か月間に購入した衣料について調査しました。

調査結果によると、服を購入する主な理由は、実用的な必要性や季節変化のためだったが、もっと微妙な動機もあありました。多くの消費者が、割引があって購入したり、またはファッショントレンドに追いつくため買い物をしています。

服を買うための選択基準は、まず第一に品質、続いて合理的な価格とトレンディなスタイルとなっています。
一部の都市では、消費者は、特に衣類ブランドのイメージが適切かどうか、それとも上品か、ということを特に考えていました。

全体に、中国の消費者は、よそのどこかで影響力のあるファッションを重視せず、国内のファッショントレンドに特に影響を受けています。調査対象都市の中では、上海、瀋陽、西安は他の都市より、外部のファッショントレンドに影響を受けやすい傾向が見られます。

そして過去12ヶ月間の衣類に対する年間平均支出は、一人当たり2,635元でした。
各都市での支出は、一人当たりの所得に対して概ね比例しています。
今後12ヵ月間の衣類購入の予算は一人当たり3,616元でした。

実際、広州市を除くすべての都市では、消費者が衣服購入のための支出を増加すると回答しています。中でも、天津、重慶、杭州、西安では、60%以上支出を増加させると回答しています。

衣服の購買習慣として、中国の消費者のほぼ70パーセントは、少なくとも月に一度は店舗を訪問する傾向が見られます。
ショッピング時間は、主に週末と祝日です。

百貨店は、最も人気のあるショッピング場所ですが、その主な理由は、多種多様なブランドがあり、快適にショッピングできる環境が整っており、いろいろと薦めてくれるためです。

消費者は、衣服の販売チャネルや衣料品店の顧客サービスにほぼ満足しており、5段階評価ではほぼ全員が4をつけています。
割引を含むプロモーション、ディスプレイが、テレビやラジオのコマーシャルとともに、最も効果的なプロモーションチャネルです。

しかし、上海、北京、武漢、成都、広州では、購入に誘導するディスプレイや広告よりも、展示会が効果的であると回答しています。

全体的に、中国の消費者は、香港ブランドは、ファッショナブルで個性的、材料や品質も優れていると考えています。そのうち約20%は、将来的には、もっと香港ブランドの服を購入したいと回答しています。

中国の消費者は、同じような品質であれば、中国ブランドより香港ブランドを選択すると回答しています。調査対象都市の中で、その傾向が最も高かったのは杭州で、北京が最も低い結果となりました。

ほとんどの調査回答者は、新ブランドの受け入れに柔軟で、特に香港からの新ブランドを受け入れています。
したがって、香港ブランドは、この利点を活用し、自らのポジショニングとターゲット顧客を明確に定義することができるでしょう。
そうすることによって、市場の受容性を高め、品質に対する評判を確立するとともに、ブランディングすることができます。

香港ブランドは、理想的には、ミッドレンジ市場をターゲットとし、香港スタイルによる新しい消費者文化を育成すべきでしょう。それは、ブランド名、デザイン、マネジメントを、中国の消費者のトレンドや好みに合わせていくということになります。

香港ブランドは、百貨店やチェーンストアのPOS情報から、情報分析が可能です。

プロモーション戦略に関しては、香港企業は割引キャンペーンに参加することによって、またはショッピングモールでプロモーションスタンドを設置することで、顧客を引き付けることができます。
これは、人気のあるテレビやラジオのコマーシャルと相まって、ブランドの浸透を高めるでしょう。

消費者は品質とサービスへの増加を重視したように、香港企業は、競争力のある価格と品質を維持することに加えて、販売力を強化するためにも、販売及びアフターサービスを強化する必要があります。

最新の調査では、無料の寸法直しサービスを提供すると、顧客満足度を上げることができることがわかっています。

消費者の習慣は、都市から都市へ、また異なる消費者グループからグループへと変わるので、香港企業は、正しいニーズをに即した正しい製品を提供できる、マーケティング戦略を策定する必要があります。


2013年2月12日火曜日

日本財智環 第4回勉強会


第4回目の2月21日は、「街コン」を世に出した仕掛け人ともいえる「街コンジャパン」サイトを運営する株式会社リンクバルの代表取締役CEO 吉弘 和正 様です。

プライベートエクイティーを専門とする米系投資顧問会社の東京オフィスを設立し、同社の日本での事業を立ち上げ、大手機関投資家のアドバイザーとして、主に欧米のプライベートエクイティーファンド投資の助言に従事した経験を持つ方が、なぜ「街コン」を始めたのか。
大変興味深いお話が伺えますので、ぜひご参加ください。


また、中国のウェディング事情について、レポートをもとに話を進めていきます。

まだお席に余裕があります。

詳細はこちらまで。
http://www.study-cube.jp/%E5%8B%89%E5%BC%B7%E4%BC%9A/



2013年1月30日水曜日

【日本財智環】第2回勉強会 章 小弘 様&橋本 道明 様

鼎談 日本と中国の過去・現在・未来
中国をよく知る日本人と、日本をよく知る中国人が、ともに中国の今を語ります。

鼎談には、橋本 道明 様と、章 小弘 様、そして当社 中込 知野が、メディアが伝えない、伝えられない日本と中国に関する事情についてディスカッションいたしました。



【日本財智環】第2回勉強会 川浪圭介先生(弁理士)

ムーンケーク株式会社が運営する、勉強と研究のための会員制組織「日本財智環」が主催する勉強会の模様です。

講師:川浪圭介 先生 (弁理士)
「国際的な商標出願・特許申請の最近の傾向とトラブル事例」


【日本財智環】第1回勉強会 鼎談 日本と中国の過去・現在・未来

ムーンケーク株式会社が運営する、勉強と研究のための会員制組織「日本財智環」が主催する勉強会の模様です。

鼎談 日本と中国の過去・現在・未来
中国をよく知る日本人と、日本をよく知る中国人が、ともに中国の今を語ります。


【日本財智環】第1回勉強回 山田 隆司 先生 (社会保険労務士)

ムーンケーク株式会社が運営する、勉強と研究のための会員制組織「日本財智環」が主催する勉強会の模様です。

講師:山田 隆司 先生 (社会保険労務士)
「留学生インターンシップ制度を使って国際的なコミュニケーション能力を高める方法」


MOON CAKE セミナー 「なぜ中国でビジネス展開しようと思ったのか」

2010年5月20日開催セミナーの模様です。

講師:MOON CAKE 社 中込知野



MOON CAKE セミナー 「中国における雑誌の実情」(1)

2010年9月16日開催セミナーの模様です。

講師:MOON CAKE 社 中込知野



MOON CAKE セミナー 「中国インバウンドツーリスト 成功するアプローチ」

2011年1月27日開催セミナーの模様です。

講師:MOON CAKE社 中込知野


MOON CAKE セミナー 「中国における人事・労務・会計(1)」

2011年1月27日開催セミナーの模様です。

講師:MOON CAKE社 面川真喜子

MOON CAKE セミナー 「香港人材採用の基礎知識」

2010年9月16日開催セミナーの模様です。

講師:MOON CAKE 社 面川真喜子


MOON CAKE セミナー 「中国における会社設立ノウハウ」

2010年7月14日開催セミナーの模様です。

講師:MOON CAKE 社 面川真喜子


MOON CAKE セミナー 「香港の存在意義と活用法」

2010年7月14日開催セミナーの模様です。

講師:香港貿易発展局東京事務所次長 伊東 正裕様




2013年1月17日木曜日

【日本財智環】第3回勉強会を実施しました

1月16日(水)、日本財智環が主催する第2回勉強会を開催しました。

第3回となる今回は、年初ということもあり、「十系数氣法でみる2013年 あなたの運気」と題して長谷川 公哉 先生による、ミニミニ鑑定を行いました。

長谷川 公哉 先生

特別に氣をいれたギフトを参加者にプレゼント

また第2部では、12月に引き続き、上海で日系企業の総経理を長くご経験になった橋本 道明 様と、タックス・プランニングのエキスパート 市橋 正造 先生 (税理士・司法書士)、キャリアにあった在留資格をプランニングする丹治 紀昭 先生 (行政書士)にご登壇いただき、日中の法的な違いなどについて、鼎談となりました。

左から、丹治先生、橋本様、市橋先生


会場から中国で起こっている問題について質問が飛び、これに回答するといった場面も見られました。

勉強会の模様は、会員限定としてビデオを公開しています。
ご興味のある方は、日本財智環よりお問い合わせください。