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2013年5月17日金曜日

中国人が金相場下落に乗じてゴールドを買占め

金が暴落して、中国ではショーケースが空っぽになるほど、金が売れているのだそうです。

Week in China に「Golden chance」という記事がありましたので、簡約します。


今年はじめ、福建の大物、Wu Duanbiaoは、娘の盛大な結婚式を開いたとき、世間の注目を浴びました。
が、本当のところ、気前の良い持参金が世間の注目を集めました。夫婦は、娘を溺愛する両親から、4つの大きな箱に入った、約1億5000万ドルのゴールドジュエリーを受け取ったのです。

しかし、Wu は、2,3週間結婚式が遅れていたら、と願っているかもしれません。なぜなら、彼はもっと安く、金を買うチャンスがあったかもしれないからです。

金は、長い中国の文化の中で、結婚式の贈り物として、一般的な選択肢となっています。
金相場が、2年半前の水準まで下がったことから、熱心な何百万もの両親が、宝石店に殺到している理由が、これで説明できます。

合計20キロ、600万元相当の金が、わずか2時間以内に売り切れました。

香港でも、宝石店の売上が急上昇しました。
世界最大のジュエリーチェーンの周大福では、来客がうなぎ上りに増えていました。
中国人バイヤーは、中国では金以外の金属が混入していることを心配するため、香港で金を買うことを好みます。

通常、中国のゴールド&シルバー為替協会の商いは、約10億ドルだが、4月19日には128億ドルに達し、22日には、途方もないことに、200億ドルまで上昇しました。1トンもの金の延べ棒が売り切れたのです。
バイヤーは、株式よりも安定した投資として、金を見ています。

しかし、ゴールドジュエリーの原価は、1グラムあたり約350元、金塊の場合は295元なので、投資という観点からは、注意が必要だと指摘されています。

一方、中国やインドからの金の需要は、1週間にわたって記録的な売上になりました。

物理的な金の需要を考慮すると、金相場が急落する可能性は少ないでしょう。
しかし、もし金相場が下がり続けている場合、旺盛な中国人の自家需要でも、中国の金鉱山セクターの価格をあげられそうもありません。

金価格の劇的な変化は、企業の在庫に巨大な圧力を与えていることは否定できません。
在庫を安く販売する現時点では全くストレスはありませんが、金価格への下方圧力がたくさんあるります。これは、金鉱山会社が、実質的に彼らの在庫を値引きせざるを得ないことを意味します。

しかし、紫金鉱業は、生産を下げるつもりはないと言います。紫金の貸借対照表はまた、価格の下方圧力に耐えられると、同社のスポークスマンは言います。
「当社は、生産を削減するのではなく、コストを削減する方法を見つける必要があります。」
実際には、価格の下落は紫金鉱業に買いの機会を提示しているかもしれません。

国有の山東ゴールドが、資金繰りが苦しい鉱山を買収するすることにやや興味を示しています。
大手2社が、西オーストラリアの3つの金鉱山の晩秋を検討しているとも報じられています。


マネーロンダリングとマカオのカジノ、そして中国人VIP

Week in China にマカオのカジノに関する記事「The house is still winning」がありました。

習 近平体制になって、マカオのカジノも、マネーロンダリングの温床になっているとして摘発間近か、という記事が出ていたのですが・・・。
以下、簡略です。


古い中国の諺に「博打と泥棒は隣人」という警句があります。
しかし、Yang Kun の場合は、博打と銀行が、非常に密接な関係にあることを疑わせるものです。

Yangは、中国農業銀行の、元副社長。彼は、不適切な融資をしていたという疑惑で、昨年4月に拘留されました。融資額は3億元で、マカオのカジノでの債務返済のために使われたと思われています。

銀行幹部の多くは、2006年の中国建設銀行社長のZhang Enzhaoの逮捕時に、同時に逮捕されています。
が、Yangは、習近平の汚職撲滅キャンペーンの最大の獲物の一人です。
マカオのカジノが知りたいのは、Yangの事件が、Yangだけのものなのか、それともVIPをターゲットにした逮捕劇の始まりなのか、なのです。

習近平のキャンペーン以来、マカオのギャンブルは鈍化しているのか?

マカオのカジノは、米ネバダ州の昨年の売上高を、今年4月末までで超えてしまっています。
第1四半期において、売上高は、前年同期比14.8%上昇しました。
昨年の賭博収入は380億ドルに達し、ラスベガスの6倍以上の規模に成長しています。

4月の売上高は、確かに対前月比でわずかに減少しましたが、3月の売上高が39.2億ドルという、記録を更新するほどの金額に達したためです。

ほとんどのアナリストが、2013年の売上高は対前年比15%を予測しています。
ホテルの稼働率は95%平均で推移し、テーブルでの平均最低掛け金は600香港ドルに達しており、1年で倍増しています。

だからVIPの取り締まりが行われていないの?

薄熙来とその仲間によってマネーロンダリングが行われており、マカオのジャンケットの複数のボスを含む、薄熙来とその周辺が逮捕されるのではないか、という疑惑が報じられて以来、VIP取締りの噂が出回っています。
この疑惑は、Yangに対する訴追にもリンクされるかも知れません。

しかし、12か月前、習近平新体制の発表前から、投資家のムードはマカオのカジノに対して慎重なものに変化していました。

その後、昨年11月に、習近平が、廃棄物や公害対策、官僚の汚職撲滅などに注力すると発表しましたが、マカオは、具体的には言及されませんでした。しかし匿名の情報源からの2月の情報によると、実はマカオの取り締まりも言及される予定だったようです。
このニュースは、マカオのカジノ株を即時下落させました。

ターゲットVIPは誰なのか?

HSBCによると、最大で30万人が、マカオのVIPギャンブラーということです。彼らは、マカオに行くたびに、1万ドルから2000万ドルを費やしており、今年の売上高の65%が彼らの貢献によるものです。

昨年マカオにやってきた2800万人のうち、少ない割合であるにもかかわらず、昨年VIPギャンブラーは、260億ドル以上をつぎ込んでいるのです。
そして、VIPのほとんどが中国からやってきているのです。

ギャンブラーは、マカオのジャンケットの保証で掛け金を借り、中国に戻ってから6週間以内、エージェントに返済するという仕組みです。

中国人は、出国時に2万元しか持ち出せず、外貨に換えることができるのは毎年5万ドルまで、と規制されているため、この種の財政支援が不可欠なのです。

北京政府はマカオでギャンブルしにくくしたいのか

中国当局は、これらのギャンブラーの多くは不正に得た現金で遊んでいることを痛感しています。
しかし、マカオは独自の法律だけでなく、自由兌換通貨を持っています。
北京政府は、国境を越えて、深く踏みこむことに消極的なのです。

Jorge Godinho、マカオ大学教授がAmerican Lawyer magazineに語ったところによると、「あなたがネバダ州でカジノを経営し、ほとんどの客がカリフォルニア州からやってきていると想像してみてください。そして、そこに国境があり、自由に移動できない人々と、自由に移動できないお金があるものと想像してみてください。あなたは、合法的にカリフォルニアで借金を集めることができないのです。これは、非常に奇妙な法的状況なのです。」

「中国政府が浪費されている資産に、これ以上関心を持たれるのは心配です」とカジノ経営者は語ります。「政府にとって、ギャンブルに使われるだけでなく、企業や工場に消費されるお金なのです。」

最近マカオの中国代表となった李康は、中国共産党、中央委員会の規律検査メンバーであり、メンバー間の汚職を根絶するという使命を帯びています。
彼の送致は、中国の資本規制をかわしてマカオに資金を送っている個人の富裕層のマネーロンダリングをターゲットにしているものと考えられます。

ジャンケットエージェントがプレイするギャンブラーにお金を進めるかもしれないのと同じように、こっそり国外でお金を得たい政府関係者やビジネスマンは、国内のエージェントに現金を渡し、それがマカオでのチップにアクセスすることができるのです。
それから、彼らは、一晩か二晩、バカラで遊び、手元のチップは外国通貨で現金化するか、オフショアに資金を転送します。

中国の将来について神経質になっている人々にとって、マカオのカジノは、資本逃避にもっとも便利な装置のひとつなのです。
毎年2020億ドルが、違法にマカオを通して送金されていると言われています。

VIP遊びは減っているのか

実際には、VIPの売上高は、3月までの第1四半期は毎年25%で急上昇しています。

マスマーケット(ここでは普通のギャンブラー)の売上は、第1四半期の約1/3まで上昇してきており、34.4億ドル、32.2%を占めています。2012年は29.1%、2011年は27.3%なので、年々増えています。

VIPギャンブラーは予見可能な将来の売上の大半を寄付しているにも関わらず、マカオの政治的ボスは、より多様なゲーム業界になることを計画しています。
実際、カジノのボスはパーセンテージが下がったとしても気にしないでしょう。
100香港ドルごとに2.85香港ドルが、ジャンケットに手数料として流れます。
マスマーケットの売上は少ないにも関わらず、償却前利益の半分以上が、マスマーケットによるものなのです。

マスマーケットギャンブラーの需要は、経済成長の変動(と政治的なムード)とはさほど関係がありません。
中国人の大半はマカオに行ったことがありません。このことは、巨大な未開発の群衆がまだまだ存在することを示唆しています。

一部のアナリストは、将来的には、VIPの売上は小さくなり、VIPの売上に頼るカジノはなくなるだろうとみています。

とはいえ、はじめから、少なくとも75ドルを賭けるような顧客と比較すれば、マスマーケットはほとんど雑魚のようなものです。
カジノのボスは、「プレミアムマス」ビジネスの成長、すなわち258ドルから390ドルの間で最小の賭けをする顧客、に特に興奮しているように見えます。
これらのプレイヤーは、非公式の融資を必要としており、彼らは、デビットカードやクレジットカードで高価な品物を購入して質入れすることに頼っています。「商品を売ってくれれば、すぐに香港ドルかマカオパタカをキャッシュで渡すよ」と、質屋の店員はブルームバーグに語っています。質屋は10%の手数料を取って、現金に変えるのです。

VIPシェアが低下する意味とは?

問題は、VIPの売上が、いまだにかなり強いという点にあります。

そして、マカオは中国の隣にあり、中国人VIPへのチャネルがかなり以前から確立していて、中国人にしてみれば、マカオでギャンブルできるのは簡単なことである点です。

そして、マカオは、プレイヤーに保証をつけることができ、その保証に関する情報を収集する能力を持っているのです。

マカオ以外には、中国人のVIPを引き付けることはできません。実際、通貨の兌換性において、マカオは、まったく異なる政策となる可能性があります。

国務院は、人民元の完全兌換性の運用計画を発表し、2013年末までに、個人による国外投資のための包括的なチャネルを導入することを約束しました。
もし中国人富裕層が、自らの資産をオフショアに移動できるようになれば、マカオは、重要顧客を失うようになるかもしれません。




2013年4月11日木曜日

マカオのカジノが脅威に直面

Week in China にまたまた面白い記事を発見しました。
Dicey times ahead?」という、カジノにまつわる記事です。

以下、簡約です。


金門島と馬祖島は1950年代に国際的な注目を集めました。
中国本土の海岸からほんの数マイル離れたこの2島は、台湾と中国の外交問題の中心地でした。

しかし半世紀たって、馬祖島は、どこかギャンブルのできるところはないかと探している中国富裕層をうけいれようとしています。

米国のゲーム会社ウェイドナーリゾーツは、馬祖島に対して、海峡を隔てたカジノとしての将来を示しています。
ホテルは中国側、福州に建築し、短時間ボートを利用して対岸のカジノに乗り付ける計画です。
されに、既に島民からは、カジノ建設計画の承認は取っています。

まだ計画の早い段階ですが、マカオを揺るがすことは間違いありません。

近年では、マカオは、多くのアジア諸国、マリーナベイサンズを持つシンガポールなど - からの高まる圧力に直面しています。

カジノに進出するアジア各国は、マカオのカジノ収入を吸い上げる場所となっているためです。2012年は、380億ドルが流出していると考えられています。

外国の圧力にもかかわらず、マカオが常にギャンブルが合法であった、中国の一部であることは侮れません。それが、脅威にさらされていないかのように見せているにすぎません。

変化の最初の兆候は、Jestersとして知られているカジノのバーで発生しています。
海南島にあるマングローブツリーリゾートワールドのバーには、現在、 "派手なシャンデリア、巨大なルーレット盤のように見えるように作った天井"の下に、50のゲームテーブルを持っています。

客は、500元のチケットを買うことは許されていますが、お金を賭けることは許されていません。それらのチケットは、ゲームの後に、iPadsやスーツケースなに交換します。

このリゾートホテルは、北京のコングロマリット、アンタイオスの社長 Zhang Baoquan のものですが、中国本土でのギャンブルの合法化について、彼は楽観的な見通しを持っています。

政府は、マングローブリゾートの動向を意識しているというサインでしょうが、このプロジェクトの70%は、中国国家開発銀行が拠出しているのです。

マカオへの脅威は、外部からだけではありません。
習近平の不正行為対策のキャンペーンにも包囲される可能性もあるのです。

そのターゲットは、視察旅行オペレーターです。彼らは、中国の厳しい規制を潜り抜け、個人が中国から持ち出せる金額を増やせるように、信用を供与するビジネスを行っているためです。

なぜなら、視察旅行が、公的資本規制を回避して、マカオを通じてマネーロンダリングを容易にしているという長年の疑惑があるからです。
非公式のお金の流出ルートとして、よく使い込まれているのがマカオであり、汚職撲滅運動の最も明白な場所になっているのです。

ひそかに視察旅行反対運動が起こっている兆しがあります。

昨年末、大金をかける顧客の信用を拡大するビジネスに従事している何十人もがマカオのカジノで拘束されました。
この事件は、不祥事を起こした政治家、薄熙来 との関係があるかもしれないと憶測されているのです。





2013年3月27日水曜日

中国人富裕層が海外移民に走る理由

Week in China に「The visa run」という記事がありました。
中国人富裕層が、ついに国を捨て海外移住に走っている、という内容です。
このブログでは、すでに紹介していますが、公開メディアに掲載されるというのは、なかなかありません。
以下、簡約です。


1857年1月、南オーストラリアの浜辺(Robeという町)で、ある騒動があったことが記録されています。それによると、当時、その町の銀行で働いていた男性が、「すべて中国人の男だ。全員、月と見分けがつかない平らな顔と、豚の尻尾のようなおさげを下げている!」と書き残しています。

Robeは、中国人満載の客船を歓迎しませんでした。
当地で起きていたゴールドラッシュにあやかろうとやってきていた中国人労働者の移民を阻止するために、近隣の職員は、35日間におよぶ香港からの渡航費よりも高い、入国税を徴収しました。
そこで中国人は、課税を避けるために、250マイル先のBendigoとBallaratに上陸しました。

昨今の中国人移民は、オーストラリア永住権へ、高速トラックアクセスを約束されているようなものです。レッドカーペット待遇とまではいきませんが、移住者としては別の種類扱いになっています。自らの運命を切り開けるのであれば、オーストラリアに投資することなど、安いものです。

他の国々も歩調を合わせて、中国人移民を誘い出すことが広く行われています。

中国人富裕層は、毒性のスモッグ、毒が流れる河川、汚染された食物にうんざりして、海外に委譲したいと訴えます。そして、彼らが投資する財産目当てに、先進国は移民誘致競争をしています。


どんな投資ビザがあるのか?

多くの政府は、指定された金額を投資すれば、国籍を問わず、それぞれの国に住み、働く権利を認めています。ほとんどの場合、一定期間を過ぎると永住権を獲得できます。

二重国籍は、中国の法律では違法であるため、居住権は、ほとんどの中国人にとっては理想的なオプションです。ビジネスパーソンにとって、自国でビジネス活動をする権利を審判せずに、市民権を保持することが許される永住権が最適です。

ビザプログラムは2つグループに分けることができます。
ひとつは主にヨーロッパで提供されている、不動産にフォーカスしたものです。
ポルトガルでは、不動産に40万ユーロ投資したい人なら誰でも、居住証明書が交付されます。たとえば、アイルインドでは50万ユーロを投資した人すべてに居住権が与えられます。キプロスでは30万ユーロ以上、不動産バブル崩壊で最も苦しんでいるスペインでは、最も安い16万ユーロを検討しています。

これらは、ビザ付きの不動産投げ売りのようなスキームを作り出しています。
香港のビザ・エージェンシー社長のWinner Xingは、今年中にヨーロッパ各国は、更なる値下げをしてくるだろうと予測しています。「2013年を振りかえったとき、海外移住の年、と記憶されるでしょう」。

すでにキプロスの不動産業者は、中国人ビジネスに依存しているとの報告もあります。
英国新聞「ガーディアン」が2月に報じたところによると、1月の不動産売買は対前年比53%、今年はかつてないほどに悪い年になると示唆しています。しかし何百人もの中国人バイヤーは、ほんの数少ない明るい話題となっていて、中国人デベロッパーが、住宅建設のために列をなしているという憶測もあります。

その他の国々では、異なる取組、地元企業に投資することを提案するなど、をしています。
英国は100万ポンド、シンガポールは100万シンガポールドル以上の投資を要求しています。
ニュージーランドでは2つの仕組みがあります。一つは、英語テストと150万ニュージーランドドルの投資。もう一つは、英語テスト無しで1000万ニュージーランドドルの投資です。
米国EB-5プログラムは、少なくとも新規事業で100万ドル投資するか、高失業率地域において既存事業へ50万ドルを投資した者にビザを提供しており、年間1万人を超えています。この投資では、少なくとも10人の労働者を2年間雇用しなければなりません。

オーストラリアでは、昨年11月に、Significant Investor Visa (SIV)が発行され、不動産を買っただけではビザを与えないことになりました。
中国人が在留資格と得たいなら、オーストラリアに拠点を置く民間企業、国債または国内の投資ファンドに投資しなければなりません。

キャンペラの政策では、むしろ、不動産セクターを下支えするよりも、中国との深い取引関係のほうが、ビジネスと雇用を生み出すとしています。これが、オーストラリアにとって、中国の成長ストーリーとつながる、一つの方法だと言う人もいます。

そのプログラムでは、年齢制限なし、英語が話せなくても良く、家族全員が居住権を得られるのです。しかし、ヨーロッパに比べれば、最小でも500万オーストリアドルの投資は、かなり高価に見えます。しかし、選挙権を除けば、永住権を取得でき、それによって健康保険制度や教育を受けることも可能となり、法制度によって守られるのです。



どうして中国がターゲットなの?

技術的には、ビザは全ての国籍に適用されています。
中国人が移住希望者の上位にいることがヒントになります。
この制度に興味を持つ裕福な中国人がかなりの数に上っているからです。
しかも、受入国は、彼らに手を差し伸べるよう努力しています。
たとえばキプロスでは、より多くのビジネスをもたらすために、中国人ごのみのお祭り騒ぎになっています。

オーストラリア人は、中国人の本能に訴えかける、実証済みの手段を選んでいます。
「永住ビザのスキームが888で付番されているのは偶然の一致ですか?」
中国人にとって、888は富を象徴する数字ですから、政府が明確にメッセージを送っているとしか考えられません。

オーストラリアでは、早くから投資ビザ制度を使って中国人が移民してきており、全体の60%を占めています。

カナダも似たようなストーリーをたどっています。
それは中国人が、過去3年間で投資移民の75%を占めています。

依然として、中国人にとって最高の移民先は米国で、2011年には、投資プログラムを利用して3,340のビザが出されています。


なぜ中国人は欲しいの?

関連した調査では、彼らは彼らの子供のためのより良い教育、息をするその家族のためのきれいな空気、そして食べるためのより安全な食品を求めるため、と最も多くが回答しています。

多くの海外移住者が、移住するモチベーションを完全に持ち得ているかというと、それは疑問です。
しばしばそれは、資産を海外に移したいということであって、旅行用バッグを送りたい、ということではないのです。

明らかに、ニュージーランド、オーストラリア、カナダのような場所でのライフスタイルは魅力的です。
しかし、中国は新体制になって、資産を安全に国境の外に出せる保証がなくなっています。

言うまでもないことですが、海外居住を希望する人の多くは富裕層であり、これまで説明してきたような事例が、中国のメディアでも頻繁に紹介されています。

先月発表された、the Centre for China & Globalisationとthe Beijing Institute of Technology School of Lawとが共同で行った、100百元以上の個人資産を持つ富裕層を対象とした調査では、27%がすでに外国の永住権を取得しており、47%が検討中であるという。

中国当局は、資産流出は経済成長を妨げる、としています。しかし、過去3年間に、海外の永住権を取得するために流出した資産は、少なくとも150億ドルに上っています。

中国の民間経済は、中国の国内総生産(GDP)の60%以上にあたり、それが労働者の大半を吸収しています。民間企業の所有者が自分の資本で移住する場合、それは国内労働市場の縮小を意味するのです。

もちろん、中国の法律では、一人当たり年間50,000ドルを限度に、外貨の持ち出しを禁止しています。企業の場合、ビジネス目的、たとえば輸入のための支払や、当局が許可した投資などは、この限りではありません。

穴だらけで、大言壮語の資本規制に証拠を提出するのと同じくらい、中国から資金を取り出すことに疑問を呈しています。

他の灰色領域として、投資家が、彼らの富が合法的に得たことを証明することができなければならない規定もありますが、それをどのように取り締まるのかは不明なのです。

投資ビザプログラムの推進役を探している段階の企業は、オーストラリアに到着した段階では、直接自分に関係があるとは思っていません。しかしいずれは、資本が容易に、しかも十分に、中国の国境を越えられる方法を見つけられます。マカオのカジノが証拠です。


London calling?

不動産会社は、すでに海外移住の波のトップに達しています。
Global Entrepreneurは、英国系デベロッパーのBarrattが昨年、北京にオフィスを開設し、2012年の売上の7%が中国人バイヤー向けであったと報告しています。同誌によると、 Barrattは、中国人にもっと英国の住宅を売却することを計画しているのだそうです。

The Berkeley Groupは、2010年に中国市場をターゲットにし始め、これまでに中国人バイヤーにロンドン市内の700件を販売しています。

China Business Timesは、同様の傾向が米国にも見られると指摘します。
Sotheby’s American real estate の幹部によると、3年前は中国人顧客は12%でしたが、昨年は20%に上昇しています。現在では、顧客の1/3が中国人です。
サザビーズの調査によると、購入者の43%が、移民のために購入していると回答しています。


ビザの申し出にもかかわらず・・・?

本誌では以前、中国系ビジネスマンGao Ping逮捕のニュースを取り上げました。
この事件によって、スペインマスコミに中国人禍が巻き起こりました。彼はすでに保釈されており、彼と一緒に逮捕された20人の中国人は、当局によって法的措置を取られています。

しかしこの身柄拘束によって、中国メディアでは辛辣な話題として取り上げられ、スペインに中国資本を移すことを話しづらくなってしまったのです。

The Guangzhou Dailyは、スペイン政府が、「市民権には現金」政策を紹介しているのは、外国の金を吸い取ることが目的であることを、我々は明らかにしなければならない、と警告しています。


受入国は中国人の大挙を歓迎しているのか?

ロイターは、スペインには百万単位の空き物件があると推定しています。理論的には中国人がそれらに飛びつけは、物件価格が高騰する可能性もあるのです。

ビザプログラムにおいて重要なことは、中国からの資本流入であり、人の流入ではありません。
彼らは、移民数を少なくするために、定数を設けたりしているのです。
たとえば、オーストラリア当局は、今年、大幅な投資ビザプログラムのためだけに700件を確保しています。

たとえ投資家ビザが許可された場合であっても、中国人はしばしば永住しないことを選択します。つまり、中国人にとって、永住権は、何か事が起こってぐらぐらしているときの、ボルトの役目をしているのです。それまでは、ビザ取得者は、どこにでも住めるくらいの富をためるために、中国でビジネス活動を行い、中国に住む傾向があります。

受入国もそれを承知していて、新しい住民の最低滞在期間を設けているのです。
ポルトガルでは初年度は7日間、2年目以降は14日間の滞在で十分です。キプロスでは、初年度はわずか1日だけ、2年目以降もたった1週間で良いのです。

オーストラリアの投資ビザの取得者は、永住権が付く前の4年間は、各年40日間と、少し長く滞在する必要があります。しかし、それでも、かつての最小期間よりも大幅に短いのです。

China Business Timesは、100万ドル以上の純資産を所有する者のなかで、270万ドル周辺の者が、次年度以降、海外移住するだろうと予測しています。

逆説的に言えば、中国の富豪は、どこにも行くわけではないことを、断固として明確にしています。WahahaのZong Qinghouは、「私は外国語に慣れていないですし、外国の食べ物に慣れていないので、私は他のどの国にも移住しません。私は中国でビジネスしているし、良い生活を送っているのです」。


2013年1月30日水曜日

【日本財智環】第2回勉強会 章 小弘 様&橋本 道明 様

鼎談 日本と中国の過去・現在・未来
中国をよく知る日本人と、日本をよく知る中国人が、ともに中国の今を語ります。

鼎談には、橋本 道明 様と、章 小弘 様、そして当社 中込 知野が、メディアが伝えない、伝えられない日本と中国に関する事情についてディスカッションいたしました。



2012年8月1日水曜日

香港取引所、ロンドン金属取引所を買収

JETROによると、香港取引所(HKEx)が、ロンドン金属取引所(LME)を買収するとのこと。
今、最も資金調達しやすい市場となっている香港取引所だからこそ出来た、ともいえる買収話です。

香港取引所(HKEx)は、株式だけでなくコモディティー(商品)も本格的に扱うことで、中国向けのビジネスを強化する方針だと言われています。

ちなみに、香港取引所にはメインボードとGEMの2種類の市場があります。日本企業の上場事例も増えてきていて、注目の市場となっています。


2012年7月31日火曜日

1平米あたり40万円也

Economist.com によると、中国の不動産価格はとんでもないことになっているようです。

たとえば、北京市の三环路付近に最初に建てられたオシャレな住宅の場合、1990年には1平米あたり1,500元だったのですが、現在では30,000元にまで高騰しているのだそうです。30,000元は、日本円にして約38万円ほど。

バブル期、日本の不動産が世界の話題になった時でも、こんなに高くはありませんでした。

北京でビジネスをしている方からも、不動産価格の異常な高騰について話を聞きましたが、年収の何倍も払ってもトイレひとつ買えやしない、のだそうです。

2012年7月30日月曜日

「走出去(海外への進出)」

中国は国策として「走出去(海外への進出)」を掲げています。
国有企業だけではなく、民営企業も積極的に海外進出することを促進しようとしています。

そのために、マクロ的な指導、政策的な支持、海外投資の管理、行政サービスの向上、民営企業の人員・資産の保護などに関する方針などを示すほか、財政・税務、金融・保険、通関手続、海外投資審査、外貨管理などの側面から、民営企業による海外投資の便宜を図る方針を、中国政府は続々と出しています。

その一つが、国外への直接投資の管理を簡易化することです。
国内企業が既に送金した投資総額と登録資本の差額部分の対外直接投資資金について、所在地の外貨管理局の登記を受ければ、減資や投資資金引き揚げの手続を行う必要がなく、直接国内に引き揚げることができるようになるのだそうです。

中国で法人設立すると、まず減資はできませんので、日本から中国に投資している当社としては違和感を感じます。

2012年7月3日火曜日

LVMHの中国戦略は凄い!

日本ではほとんど知られていませんが、LVMH(ルイ・ヴィトン・モエ・ヘネシー)は、中国戦略として、ローカルブランド企業に投資しています。
昨年、厦門に本拠を持ち、中国ではハイブランドとして知られているJORYAなど4ブランドを擁す、欣贺(厦门)服饰有限公司に対して投資しています。
以下、本投資案件に関する記事を要約したものを紹介します。

傘下にルイヴィトンバッグ、ヘネシー、ブルガリなど数多くの国際高級ブランドを持つフランスのLVMHが、中国において最初の投資案件を始動させました。
昨日(2012年1月10日)、LVMHの私募ファンドであるLCapitalAsia(略称LVファンド)と欣贺(厦门)服饰有限公司(略称欣贺)が戦略投資協力合意に署名しましたLVMHは欣贺の第二位株主となります。
欣贺の総経理罗永晖は、記者に対して、「LVファンドは巨額の資金を欣贺に投入する。しかし、具体的な金額や株式保有の仕組みなどは昨日の段階では双方明らかにしなかった。」と語った。 「我々は中高級エンドに位置取り、主な販売チャネルは中国の百貨店で、現在のところ600以上の専門店を有している。」罗永晖は、今年の販売が28億元に達する見通しであることを明らかにした。
現在までにLVファンドは、アジア地域でいくつもの投資案件を実行しており、関係を持つブランドには、Emperor Watch &Jewellery、明丰ジュエリー、シンガポールのChar1es&Keith、インドのGen-esisLuxuryなどがあります。投資された資金と運営上のサポートを得ることで、戦略投資の収益を稼ぐとともにアジアにおける速やかな展開と知名度の向上を図ります。
中国のアモイに設立された欣贺は、20年来の衣料製造の歴史を持つ中国の有名な企業で、国際高級ファッションブランドのデザイン、生産、販売運営に尽力しています。傘下ブランドには、JORYA、JORYAweekend、GIVH SHYH、ANMANI、CAROLINE,AIVEI,があり、ファストファッションブランドであるQDAも現在積極的に準備を進めています。
LVMHグループ南アジア中東地区総裁でLVファンド董事総経理であるRaviThaKran氏、LVファンド中華圏董事総経理の黄晗跻氏、欣贺の創始者である孙瑞鸿氏、欣贺総経理の罗永晖氏、中国有名百貨店の幹部、ファッション雑誌編集長、欣贺のパートナー、及び张静初、孙红雷、杜鹃,陶喆、天心等など著名芸能人が当日の署名発表会に参加しました。




ちなみに、中国人の商談時には必須のコミュニケーションツールである、お酒の「白酒(バイジュウ)」ブランドの「ウェンジュン」は、2007年にはLVMH傘下に入っています。
こういうところから、LVMHは着々と中国戦略を固めていったのでしょうか。
大商談には欠かせない白酒というのが、なんとも意味深です。

雑誌「ゲーテ」8月号で「ウェンジュン」が紹介されていましたので、ぜひ一度お試しください。