2012年8月25日土曜日

尖閣問題に関する香港スタッフからのレポート

香港の活動家が尖閣諸島に上陸するというニュース以来、日本人もナーバスになってきている領土問題に関して、当社の香港スタッフからレポートが届きましたので、報告します。
香港行政長官が「本件をサポートする」と発言していることもあり、ことは微妙な様相を呈しています。

以下、スタッフからのメールです。

香港や中国の意見を代表できないが、わたしが見ていたことを発表させて頂きたいと思います。
そうですね。最近、香港のメディアはほとんど(親中派も反中派も)毎日もトップ記事で「保釣行動」に関するニュースを掲載しています。
 
香港の反中派といっても反共産党の人達だけです。
なので、メディアは一般的に「 釣魚島 は中国あるいは台湾の一部分です」の視点からニュースを掲載します。
面白いことは、日本の反中派は「香港の上陸活動を中国政府が背後に計画している」と批判している反面、香港の反中派は「中国政府は弱くて私利のため「保釣」の人達に何もサポートしていまん」と報道していることです。
 
実は、上陸した活動家の中に、反共産党の活等をやってたので、回郷証(香港人が中国に行く時必要なビザ)を取れない人も結構います。
 
香港の一般人は一応「保釣行動」を注意していますが、日本に対するボイコットやデモをあまり参加しませんね。
特に若者は、最近「洗脳教育」「中国治港」などの香港自身の問題にも興味を持っているそうです。
 
日本のほうはどう思っていますか。一般人はどう反応していますか。
多分状況は同じくらい、メディアは一般的に「尖閣は日本の一部分です」の視点からニュースを掲載しますね。
日本に生活した留学生として、中日関係が悪化するニュースもみったら、心がつらくなりますね。
 
どちらは正しいのかはともかく、香港と日本が理解している歴史はどれだけ違うのか、すごく知りたいです。

要するに、わたしが理解した香港の主張は 「ずっと前から中国と琉球王国の国境によって、その時釣魚島は台湾側でした。 その後、日本が取ったのは、まず琉球、次は台湾。 琉球は日本本土になって、台湾は植民地。 その際、日本は琉球と台湾の国境を変えて、釣魚島は琉球側になった。 戦敗の後、戦争で取った土地は全部は開放するはずですが、アメリカは釣魚島を沖縄の一部として、日本政府に返しました。」 というわけで、今の問題になりました。


このレポートからわかることは、日本人が認識している第2次大戦後の世界の枠組みと、少なくとも香港人の認識とは異なっているということです。
 

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